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2011年01月31日

Sachiyo debut concert in Singapore part 2

Esplanade concert...後編です。

リハーサルが終了して、本番まであと1日。
忙しくてアップデート出来なかったのですが、
結構メディアの取材を受けたりしていました。
本番前日の早朝のGold 90.5FMのインタビューは楽しかったけれど、
何だかばたばたしてる感じは否めなかったなあ。
もうちょっと、ちゃんと答えたかった。

そして本番当日。
玲子をホテルからpick upして午後14:00入り。
2年前に入った、EsplanadeのStage Door (出演者入口)が懐かしくて、
自分のコンサートのタイトルが入っている出演者パスを頂いた時は嬉しかった。
出演者パスは、Musician とか Crewとか色々な肩書きが入るのですが、
主役の「Artiste」はたった1人だけ。
シンガポールはBritish Englishなので、"Artist"に"e"が付きますが。

しかし、Esplanadeのバックステージというのは本当に広くて、
もう何度も下見や打ち合わせに行ったのに、
関係者に案内して貰わないと、方向音痴の私はいつも迷子になる。
予定時間ぴったりにEsplanadeに着いたのに、楽屋に辿り着くまで40分掛かった。
ようやくRecital Studioに着いたら、ミュージシャンはもう全員スタンバイしてた。
でも、みんな笑顔で迎え入れてくれた。

機材セッティングして、ラインしいて、いよいよサウンドチェック。
これが結構時間が掛かった。
ミュージシャン1人1人、かなり音の設定が細かい。
日本の倍の時間掛かる。段々イライラして来て、
「こんな細かいやり方していたら、リハーサル出来なくなる!」と、
声を荒げてしまい、一瞬会場がシーンとなってしまう場面もあった。
いけない。
やはり、色々な方法論が日本とシンガポールでは違うのだ。
シンガポールの初めてのオリジナルのコンサート。
しかもEsplanadeと、敷居を高く設定している事もあり、
やってみないとわからない事が多々あった。
結果、リハーサルはフルで出来ず。
出はけも、全く打ち合わせできず。
リハは17:00に終わるはずが、既に18:00。
不安が残る形になったけど、
玲子の「大丈夫。Sachiyoは本番強いから。」という言葉に助けられる。

楽屋に戻って、ヘアメイク開始。
Shunji Matsuo Hair StudioのKaoruさんが担当。
彼女は、私のアルバムのヘアスタイリングも担当してくれていて、
このコンサートに至るまでの長い道程を知っているので、
色々と気を使ってくれた。
「相当ハードスケジュールだったでしょう。顔が死んでるよ。
 でも、今日は主役なんだから。晴れ舞台なんだから。
ちゃんとキラキラにしてあげるからね。」

スタッフからケータリングされた食事はチキンライス。
玲子は嬉しそうに食べてた。
私は食事は取らず。歌う前は食べない。
でも倒れるといけないので、ユンケルを1本飲む。

19:00。いよいよ開演時間が迫って来た。
周囲の動きが慌ただしくなる。
スタッフみんなが、走っている音が聞こえる。
緊張して手が震えて来て、マニキュアが上手く塗れない。
マネージャーのSarahが「自分で塗っちゃだめ。私に貸して。」
と言って、塗ってくれた。

19:10開場。
お客様からお花やお菓子や色々な物が楽屋に運ばれてくる。
花束の中に紫のバラを見つけて、「ガラスの仮面」を思い出す(笑)

19:30。
出演者全員、舞台袖に着く。
10分押しで本番スタートすると、ステージマネージャー。
5分前。一番嫌いな時間。
"5 mins before the show. I really hate this moment..."と言うと、
出演者みんな"No worries. You really look great today."とか、
"So beautiful, Sachiyo"だの、何だかんだと盛り立ててくれる。
この辺りは、日本人の男性ミュージシャンには見習って欲しいところ。

"All musicians standby please."
全員、配置に着く。
バックステージに1人残る。
チューニングや、イヤモニ付け忘れた人も居て、準備に時間がかかる。

1曲目、Southern Christmas。
タブラソロスタート、順次、各パートイン。

そして...出番。
"Sachiyo, are you ready?"
"Yup. It's...show time!"
口角上げて、きっちり笑ってから、ステージイン。
お客様から拍手。

スツールに腰掛ける。客席を見渡す。
暗くてほとんど見えなかったのだけど、母の笑顔だけが見えた。
もう逃げない。
さあ、楽しもう。

ミュージシャン全員のふわっとしたイントロに、ゆるやかに滑り込む事が出来た。
ああ、やっとここに立てた。
お客様の顔を見ながら、時に後ろを振り返りながら。
左にAdamの笑顔があって、右を向けば玲子が居て、目の先には真剣な眼差しのGeoff。
そして背後から、CaseyとNoorとMeiの音が交差する。
幸せだ。私。

1曲歌って、ご挨拶。
"I've been waiting for this moment for a long time.
I took 1 year and 3 months to complete production of my new album
"My Life, My Songs" and I could finally stand here tonight.
I'm very happy to see all of your faces. Thank you so much for coming.
My name is Sachiyo."

そこからは、無我夢中。

2曲目の"Michelle"は、スクリーンに二人の幼い頃の写真を投影しながら歌う。
この曲のレコーディングは9時間掛かった。
最初の難関だった。
それももう9ヶ月も前のこと。

3曲目、4曲目は "Lee brothers medley"と称して、
Dick 提供曲の"The way that I love you"、
そして4曲目はオリジナル。
原曲名「太陽のあたる場所へ」英語タイトル"Tropical State of Mind"。
Dickの弟、Peter Leeと英詞を作った。
Dickの曲も、最終的にこの曲に決まるまで、色々な事があった。
天下のMr.Asiaにも、私は自分の意見を正直にぶつけた。
"I believe this song perfectly suits to Sachiyo."というメッセージと共に
送られて来たDick自身の弾き語りのピュアな音源。
一聴した時の感動は、今も忘れられない。

Peterは、この曲の音節の多さに苦しんだ。
日本語が少しわかる彼は、原曲の日本語詞をそのままローマ字で送ってとも
リクエストして来た。「とにかく、君の原曲の意味を大事にしたい。」
私のメロディーをとても尊重してくれた、作詞家の1人だった。

5、6、7曲目は、カバーシリーズ。
まずは "Red Sweet Pea" 、「赤いスイートピー」。
1コーラス英詩で、2コーラス目は日本語詞で。
玲子には、シェイカーとコーラス参加もして貰った。

そして"A Long, Long Time Ago"。
最初の録音曲だった。4月16日のこと。
声帯がまだ安定してない頃で、スタジオでまだ私はマスクをしていた。
Meiのレコーディング以上のイントロと、ピアノソロ。
この人はやっぱりジャズ・ミュージシャン。即興性が高い。

カバー最後は台湾の大ヒット曲、"I Am Not A Star"。
アレンジャーのTerence Teoと、ケンカに近い言い合いをした。
彼の自宅スタジオに3回も訪ねてごちゃごちゃ言ったので、
子供達にも顔を覚えられてしまった。
"Hello again, anti."と言われ、"Aiya, don't call me anti (おばさん)!"と言って
みんなで笑った。
ストーリーを組み立てるのが一番難しかった曲だ。
7人のストリングスに参加して貰った。録音日はどしゃ降りだった。

次のコーナーは、Asian Medley。
オリジナルの"Lah Lah Lah Singapura"、"Makan Paradise Singapore"、
"月亮代表我的心"、"Bengawan Solo"そして"Matahari"。
編成を色々変えた。
全員でスタートして、ベースとタブラのみ、ピアノとのみ。
最後はまた全員で仕上げる。
中断無しに5曲続けてというのは、今までやった事がなかったけれど、
順調に運ぶ事が出来た。
Matahariでヒートアップ。Noorのジャンベが唸る。

さらに次のコーナー。
SachiyoのOriginal Love Song Medleyと名付け、
「全てはラブソングです。色々な愛の形を表現しています。」
"Arigato"、"More than friends"、"Goodbye"と3連続。

印象的だったのは、"Arigato"は英語詞であっても、
泣いている日本人のお客様がいらっしゃったこと。
「歌というのは、想いなのだ」と再認識する。
鈴木大使ご夫人が、母の肩にそっと手をおいたのが、ステージからも見えた。
父とも目が合った。

ピアノとばかりやって来た"More than friends"も、
今回は思い切ってギターとのデュオでやってみる。
そして、二胡を中心としたアレンジの"Goodbye"、原曲「再見」。
この曲を作ったのは8年も前。
まさか英語ヴァージョンを作るなんて思いもしなかった。

そして最終曲「心の声」。"Voices from your heart"。
もうこの曲のエピソードは、説明しなくてもおわかりだと思います。
「実は私はEsplanadeで歌うのは初めてではありません。
 この曲が、シンガポールに来る事を決めた、きっかけとなった曲です。」
この曲も紆余曲折が色々あった。妥協を許したくない曲だったから。
"Believe your inner voice.
Just keep moving on.
And listen to the voices from your heart."

私の音楽がよいものなのかどうかはわからない。
だけど、自分自身の内側で鳴っている音を、ひたすら信じてここまでやって来た。
そして私は今、シンガポールで、Esplanadeで歌っている。

終了。メンバー紹介。一人一人、丁寧に紹介したかった。
かけがえのない人達だから。
実は「心の声」を歌う前に紹介したかったのだが、
やっぱり緊張していたんだと思う。すっ飛ばしてしまった。

そしてもう一つ。やってしまった事がある。
最後、笑顔でお客様に手を振って、バックステージに戻ろうとした時、
黒いカーテンとドア。
ステージマネージャーが居なくて一瞬どちらに入っていいかわからなくなり、
ドアの方を開けてしまい、入ってしまったのは2帖位の倉庫!!
そこに、ミュージシャンも全員入って来てしまい、押しくらまんじゅう状態。

"Sachiyo, where is this??"と言われ、"I also don't know lei."、みんなで爆笑。
「アンコールだ。いかなくちゃ。」とCaseyとNoorが出て行こうとして、
「ちょっと待ってよ。アンコールはSachiyoだけでしょ。」と玲子が止めて、
もうみんなで訳わからなくなってました(笑)

そしてアンコール。
「この曲をアンコールで歌う歌手というのは、珍しいと思います。
 でも、私のシンガポールでの人生は、この曲と共に始まりました。
 私が最初に覚えたマレー語の曲です。
今日、日本人のお客様にも多く来て頂きましたが、僭越ながらメッセージを。
どうぞ、シンガポールとシンガポーリアンに心を開いて下さい。
 私は30年以上この国を知っていますが、アルバムの制作を通して、
 まだまだ知らない事がたくさんある事がわかりました。
本当にたくさんの思い出を作る事が出来ました。
 どうか帰国する前に、たった1人でもいいからシンガポーリアンの友人を作って
行って下さい。そして素敵な思い出を作って下さいね。」

そう英語で伝えて、イントロ。
歌ったのは、自分でアレンジしたシンガポール国歌"Majulah Singapura"
最初の歌詞を歌った瞬間、シンガポーリアンのお客様から拍手。
よかった。
実はかなり勇気の要る選択だった。
リハーサルの際も、全スタッフ集まって、歌ってよいかどうかみんなで討議した。
「国歌を歌う」というのは、特別な意味があるのだ。特にこの国では。
しかし、みんなに私のアレンジを聴いて貰い、最終的には踏み切る事にした。

歌い終えて、ミュージシャン全員、ステージに戻って来てくれた。
みんなの笑顔が嬉しかった。
全員一列になって、あいさつ。
胸が熱くなった。
16曲、インターミッション無し。1時間40分、難曲メドレー歌い切った。
バックステージに戻ると、スタッフ全員拍手で迎えてくれた。

終えてみて、思うのは反省点ばかり。
トークは全編英語で通したが、日本語でも伝えればよかった事がある。
もっと言わなくてはならなかった事も他にたくさんあった。
通常の会話では、英語と日本語をきちんと使い分けてるつもりだけど、
ことステージとなると、まだ慣れてない部分もある。
歌自身も、突き抜けられた曲、抜けられなかった曲、色々ある。

でも、きっと。
翌日に頂いた、たくさんのお客様からのメール。
今回は手書きのお手紙も、郵送で何通も頂いた。
そして共演者全員からの「次はいつ?」というメッセージ。

多分、きっと。
一番、大切な事は伝えられたのではないか...と思う。
自分のオリジナル曲ばかりの、本当の意味でのデビューコンサート。
無事に終えられた事、ご協力して下さった関係者の皆さんに
心からお礼を言いたい。

全てはまだ始まったばかり。
勉強しなくてはならない事はたくさんある。
でも、何だかもう怖くない。
強い味方がたくさん出来たから。
階段を一つ一つ登って、私はこのシンガポールで、
まだ見た事のない景色をもっと見てみたいと思う。
そして、My Life, My Songs...その数をもっと増やしていきたい。

アルバムのジャケットの中に、私が手書きで書いたメッセージをご存知ですか?
そのメッセージが多くの人に伝わるように...私はこれからも歌い続けていきたいと思う。

2011年01月21日

Media info

Hi hi dears.

My article appeared on the front page of "The Straits Times - Life section-" TODAY!
本日のStraits Times紙の"Life"セクション、何と表紙に私の記事が掲載されました!
21Jan2010_1.JPG

21Jan2010_2.JPG
With 3 Singaporean divas. Thanks to ST for featuring me!!

And as you know, you can hear the Radio CM spots of
my new album "My Life, My Songs" at Gold 90.5 FM everyday until 27/Jan.
もうご存知の方も多いと思いますが、私の新しいアルバムのラジオCMが、
1月27日まで、Gold 90.5 FMで放送されています。Check out!

In addition, you can also hear my Esplanade concert report at
FM96.3 "Hello Singapore" on 25/Jan around 730 - 740 am.
Sorry it will be reported in japanese but you can listen
my song "Arigato" in English. This song received a tremendous response
from the audiences in the concert. Hope you enjoy it!
先週のコンサートレポートが、FM96.3 "Hello Singapore"で、
1月25日7:30〜7:40 に放送されます。
コンサートで、大変ご好評頂いた "Arigato"も英語versionでお聴き頂けます。

And moreover, it's already published on 1/Jan, but you can still read my
Japanese article of ASIA X at HERE!
既に1月1日に掲載されてますが、ご好評頂きましたASIA Xの記事も
こちら!でお読み頂けます。
まとめてチェックしてみて下さいね!

2011年01月18日

Sachiyo debut concert in Singapore part 1

I'm so so so so so sorry for my late update...
I should thank all the people who came to my concert last Thursday sooner.
But I was almost dying for these 4 days and just recovered.

Thanks so much for coming to my debut concert in Singapore.
I really enjoyed singing and performing with my precious Singapore
& Japanese musicians at Esplanade,the excellent acoustics venue in Singapore.
I was so happy to see many people gathered and filled the seats on that night.

Hope all of you guys enjoyed my songs as much as I enjoyed singing them to you...
Appreciated.

...という訳で。
先週の木曜日に行われた私のシンガポールデビューコンサートにお越し頂いたお客様、
本当に、本当にありがとうございました。
たくさんの方にお越し頂き、本当に嬉しかったです。心よりお礼申し上げます。

もっと早くここでお礼を言うべきでしたが、すみません...死んでました。
この一ヶ月間、平均睡眠2、3時間というハードスケジュールの毎日を送っており、
これだけの規模のコンサートの統括を全て自分で行っていたので、
精魂果てて、使いものにならなくなってました...。

本当はリハーサルの様子や、ヴァイオリンの玲子をエアポートに迎えに行った所位から、
写真をがんがんアップして盛り上げて行こうと思っていたのですが、
もう全く余裕なし。
本番の様子や舞台裏等、徐々にアップして行きますので、気長に待ってて下さい。

しかし、凄いイベントでした。
天下のEsplanade。
もう規定や条件もろもろ厳しい厳しい、細かい細かい。
やること全て、隅から隅までチェックされます。
出演は大審査会議にかけられる所から始まって、
何枚の契約書にサインしたかもうわからないくらい。
ピアノもこちらが演奏するピッチに合わせ、
Esplanade所有の8台のピアノの中から選び、
向こうのプロダクション・チーム(なぜか全員マレー人)と
何度かミーティングを重ね、共演者は全てトップミュージシャン。
モニター一つ、マイク一つ、楽器も機材も全て最高レベルのモデルを揃えました。

今回の事で、私は日本ではいかにミュージシャンに任せっきりだったか判明。
でも心強かったのは、と言うか、絶対居て欲しいと懇願して、
アルバムのレコーディング&ミキシング・エンジニアであるGeoffに
コンサートのエンジニアリングもお願いし、彼が付きっきりになって、
私を助けてくれました。

何を揃えるか、必要かは、全て私の「音楽」に掛かっている訳で。
生ピアノのみにするのか、シンセやローズも入れるのか、
曲調やアレンジ次第で、変わって来ます。
だから他の誰かに任せる事は出来ない。これは私しか出来ないのです。

Esplanadeは土台のサウンドシステム、モニター、マイク、譜面台がある以外は、
ほとんど単なる箱と言っていい位、必要なものは全て外部から調達します。
しかし既にあるものが、シンガポール、いやアジア最高峰の音響施設ですから、
もうそれだけでも9割方OKなのですが。

でも、ドラムセットだの、ベースアンプだの、品質の高いものを調達出来る
機材スタジオ探しから始まって、リハーサルも同じスタジオでやった方がいいだろうと、
無駄のないように色々な計算をした上で動こうとしてかえって疲れたりして(笑)
私の性格を熟知している人は、もうみんなお見通しだと思います。
今回はいつものSachiyoの動き方のマックス状態 x 3倍位の仕事量でした。

コンサートはインターミッションなし。1時間半。15曲+アンコール。
さあ、どんな試合運びにするか。
まず、ミュージシャンの選定から始まりました。
シンガポール中のミュージシャンのMy SpaceとYoutubeとfacebookを見たと
言っても過言ではありません。
ある程度、私の中で絞り込んだ後に、アルバムのプロデューサーでもあり、
今回のコンサートのCo-Music Directorをお願いしたAdam Leeに相談。
二人の選定は、恐ろしいほどぴたりと一致しました。

そして日本から絶対に呼びたかったのが、私の心友、土屋玲子。
GANGA ZUMBAなどで、ワールドミックスな音に慣れ、
海外での演奏経験も多く持つ彼女は、相手が誰でもどんな演奏でも
対応してくれるだろうと。
「Esplanadeでレコ発なんだけど。」「飛んで行くよ。」
電話で即決です。

そして選曲。アルバム収録曲11曲に加え、
シンガポールでの初のオリジナルコンサートに相応しい曲を。
土台のアレンジを全て私の方で作り終えた後、まずAdamと1曲1曲、
全てすり合わせを行いました。
アルバム制作で、とことん私の音楽を理解して貰う作業を行ったので、
もう彼は超能力者並に、私の意向を理解しています。
ミュージシャンの演奏方法、性格を熟知していて、全ての楽器を使いこなす彼に、
土台のアレンジを全て共有して貰ったのは、本当に正解でした。

音楽制作と同時進行で、スポンサー・プレゼンテーション。
事務所と、宣伝、コンサートマネージメントの段取りを行っていきます。
ご協力して頂いたスポンサーさんとも、本当に数え切れない程の
色々なドラマがあって...。
スポンサーさんに支えられてこそ、開催出来たコンサートです。
本当に心からお礼を言いたいです。

まず6日に、玲子抜きの4リズムだけで1度目のリハーサル。
ミュージシャン全員完璧な予習状態、予め送った譜面は
みんなそれぞれ書き込みで一杯で感激しました。
そしてみんなの「この日を待ちわびていた」との言葉に涙が出ました。
数曲さらって、もう全く問題がない、と言うか、
凄いんじゃないの、このサウンド?と身震いしました。

全編、英語でリハを進めるのは初めてだったけど、
いや音楽に、言葉はいらないなと痛感しました。
でも、凄く勉強になった。
日本語だと「リハーサル記号のAから」、英語だと"Let's play again from letter A"
ふむふむ、そう言うのか、覚えた所から率先して使って。
指示に悩むと、Adamがすぐに補佐してくれて、彼には今回も本当に助けられた。

そして10日、玲子到着。
Arrivalホールで「いらっしゃい」と両手を広げて待ち受けたかったのですが、
あまりのハードスケジュールに私が空港に着くのが遅れ、
彼女が先に着いて、私を待っているという事態(笑)

そして11日、全体で2度目のリハーサル。
案の定、玲子が混じっても全くの違和感なし。
お互いの出る所、引く所、ハーモニー、全員恐ろしく耳がいい。
相手があってこその演奏、音を重ねる醍醐味、
みんな心の底から、私の音楽を楽しんでくれています。
シンガポーリアンは感情表現も豊かなので、
相手を褒める時はとことん褒める。

ランチはそれぞれの宗教上の理由から、一旦解散って言うのも、
シンガポールっぽくて面白い。
そう言えば、レコーディングの時もそうだった。
しかし不思議なのは、音楽の場においては、
人種というものを全く意識しないこと。
ご飯食べる段階になって、ああそうだったと思う程です。

リハーサルはGeoffも来てくれて、使用する楽器、機材を入念にチェック。
今回、ドラムとパーカッションだけでも、マイク本数17本です。
日本で共演していた岡部さんの倍の数。
ドラムス&パーカッションのNoorは、私のアルバムの音を見事に再現。
岡部さんが設定するパーカスを心から楽しんでくれ、
「タブラでスウィングとは、滅茶苦茶クールだ。イエーイ。」
私は、テクニックを誇示したがるうるさいだけのドラマーが嫌いなのですが、
天才的なグルーブ感、演奏のメリハリ、ダイナミクス、極小の音まで、
パーフェクトなコントロール力です。

ベースのCaseyはムードメーカー。終始ニコニコ。
彼は私が言うのも何ですが、私の音楽大好きなの(笑)
目が合う度に「Sachiyoは天才」を連発してくれる、ありがたい人。
嘘でも何でも言い、あなたが居てくれて私は救われたという場面は多かった。
本番ではやっちゃった、という瞬間もありましたが。皆さん、すみません。

ピアノのMeiは、私のアルバムのレコーディング・ミュージシャンでもあって、
彼女の家でリハーサルし、スタジオで一度共演してるので、挨拶はもういらない。
中性的な魅力で...でも、音はなんて言うか、かゆい所に手が届くというか、
歌をよく聴いている。「かー。そうくるか。じゃあ、私はこう行ってみよう」と
もう何とも言えないやり取りを何度繰り広げたか。超一流奏者とは彼女のこと。

ギターのAdamに関しては、もう何も言う事はありません。
あの人、絶対に耳が10個ついているに違いない。
音楽の理解力のスピードが私の十倍くらい早い。
天才とは、こういう人の事を言うのだろう。
とにかく堂々と落ち着いていて、信じられないくらい大人だ。

そして玲子は、しばらく会わない間に、技術も表現力も美貌も更に磨きが
かかっていて、コーラスも出来、シェイカーも振れるようになっていた。
と言うよりも、彼女がずっと共演して来た絢香ちゃんのライブDVDを、
私は結構チェックしていたので、その事も承知の上で、彼女に依頼した。
二胡とヴァイオリンの両方を演奏出来るだけでも凄いのに、進化が止まらない。
私は、彼女と日本で演奏して来た事を誇りに思っているし、
シンガポールのミュージシャンも彼女の音を聴いて、瞬時で一目おいた。

リハーサルを終えると、みんなが顔を見合わせて、笑顔になった。
もうこれは、世界レベルの演奏が出来ると全員が思った瞬間だった。

...すみません、何だかすっかり、ライブレポート状態になって来て、
本番に入る前に、こんなに長くなってしまいました。
しかし、このまま書かせて下さい。全てを書き留めておきたいのです。

でもあまりに長いし、明日は天下のStraits Times紙の取材と撮影が入っているので、
今日はここで一度止めますね。また続きは後日...。

2011年01月13日

Sachiyo debut concert in Singapore!!

See you at Esplanade Recital Studio tonight!!

今晩、エスプラネードで会いましょう。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。

Sachiyo