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2010年08月26日

PRK Surgery

先週、PRKという視力矯正手術を受けました。
私のような角膜が薄くて、強度の近視
(0.007です。マネキンにこれいくらですか?と聞いた経験あり)
の人でも受けられるレーシックに代わる手術です。

事の起こりは、1ヶ月前。
ある日突然コンタクトレンズが痛くて付けられなくなった事から始まりました。
眼科に行ったら、「コンタクトレンズ・アレルギーを発症している」と。
コンタクト装用歴20年以上の私がいきなりです。
原因は、過度の長時間装用とドライアイからなると。

思えば、今年に入ってからのアルバムの制作で、20時間連続装用はあたりまえ。
レコーディングが終わって帰宅したら、そのままベッドに倒れ込み、
付けたまま寝てしまった事も何度もありました。そりゃ、なるか。

何年も前から、考えてみてはやっぱり怖いと思い留まって来たレーシック。
踏み切る事にしました。

シンガポールでは、レーシックの手術はとてもポピュラー。
私の周囲では、受けた人は山のように居ます。
日系のクリニックも多く来星しています。

私はいつものごとく、調査とヒアリングの鬼と化し、
ホームドクターと相談、セカンドオピニオン、サードオピニオンまで聞いて、
とてもよいドクターと巡り会う事が出来たので、
NUH(シンガポール国立大学病院)内にあるレーシックセンターで、
手術を受けました。
病院選びは、人それぞれの目の状態や、希望によって変わってくると思います。
日本人の方は医療機関は日系の方が安心という事もあるでしょうし。
あくまでも私個人の希望に合った選択です。

さて、一ヶ月前から眼鏡女と化していたので、(これが本当にうざったかった)
すぐに適性検査を受けられましたが、問題はNDPで歌うために、
2日間だけコンタクトをしなくてはならなかったこと。
ドクターと相談して、スケジュールや術前の薬も調整して頂きました。
薬剤師さんが「これがNDP前の薬ね。こちらの薬はNDP後から使って下さい。」と
大きな声で説明するので、患者さんから変に注目されました。
なんだ、独立記念日あとに使う薬って...?(笑)

で、先週の木曜日に手術。
手術自体は、両目で5分位だったと思います。
PRKはレーシックと違って、術後すぐに視力が完全には回復しません。
ですので日本では片目ずつ手術する事が多いようですが、
こちらでは両目一辺にやるケースがほとんど。

手術はドクターに、"Hi sachiyo, how's NDP?"と陽気に質問された所から始まり、
あっという間。
適性検査時の診察から、とにかくこのドクター、
こちらの気持ちを凄く汲み取ったお話の仕方をして下さいます。
手術中のこちらへの指示も的確で、一生懸命言う通りにしていると、
"Perfect sachiyo! You're doing very well."とはっきり言って下さる。
安心して任せる事が出来、また技術も確かなものだと感じました。

両目無事に終わって、"How do you feel?"と聞かれたので、
"I'm amazed! I can see it already, much better than before!"と答え、
全てのものがクリアという訳ではありませんが、
この位見えるなら生活に支障はないかもと安心しました。

術後少し休むと、その後起きる症状に備えてすぐに帰宅しました。
レーシックと違う点は、手術後、麻酔が切れてから数日間、痛みがある点です。

手術当日の夜までは大丈夫でしたが、痛みは夜中から始まりました。
木曜に手術を受け、その夜中から金曜、土曜一杯まで、激しい痛みと戦いました。
もう何と言うか、目の中に常に異物が入っている感じ、開けても閉じても痛い。
涙ぼろぼろ、止まりません。
2日間、両親に何を聞かれても「痛いよ〜」しか答えられませんでした。

しかし、日曜の朝。起きると不思議な位、痛みはピタリと止まりました。
また痛くても日に日に視力は回復していたので、
結果的には、木曜から日曜まで4日間だけ休んで、
月曜から仕事を再開する事が出来ました。

角膜の上皮層をレーザーで取り除いているので、再生するまでの間、
角膜を保護する為に、医療用のコンタクトレンズを付けていたのですが、
月曜にはそれも取り除き、更にまたよく見えるように。

今日で術後、1週間目。
近場はもう問題なく見えます。遠くがまだちょっとぼやける。
遠視状態な感じです。
視力が完全に回復するまでは、まだ1ヶ月〜数ヶ月かかるそうです。
また、暗い場所や夜間に見え方が低下する事と、
光に対して弱くなる現象も数ヶ月続きます。
日中はサングラス必須。

このアルバム制作時の忙しい時期に手術に踏み切ったのは、
アレルギーが発症した事もありますが、
現在、事務所がアルバム発売直後から始まるプロモーション活動、
そして大きなコンサートへと向けて、着々と準備を進めていて、
数ヶ月後からライトを浴びる機会が増えてくるので、今の内にやっておこうと
思い立ったわけです。

先々週は、ここ1年位気になっていた、最後の1本の親知らずも抜きました。
歌う仕事をしていると「歯を抜く」タイミングって難しいのです。
腫れて支障が起きたらと思うと、なかなか踏み切れない。

ひとつ、ひとつ、人前に出る、パフォーマンスを行う準備を始めています。

来週は、整形に踏み切ろうかと。それはウソ(笑) ははは。

しかし、それにしても眼鏡もコンタクトレンズも無くても、
起きた時から全てが見えるって、なんて素晴らしい。

でも長時間のPC作業はもう絶対ダメと言われました。
強度の近視だった人は、元の状態に戻ってしまう可能性もあるとか。

しかし、仕事は待ってくれない...。
マスタリング、まだやってます。
うっきゃー。

2010年08月17日

NDP...今度はYOG...そしてまだまだbusy

8月9日、ナショナルデーイベントにおけるパフォーマンス、無事に終了しました。
独立記念日、シンガポールはいつも好天に恵まれます。
今年も最高の天気。とにかく暑かったです。
▼写真はリハの模様
17AUG10_1.JPG
シンガポールの独立記念日に、日本人がパフォーマンスを行うのは初めてとのことで、
とても緊張しました。
なぜなら日本人として、歴史的背景を踏まえた上で臨まなくてはいけない場だと、
私は考えているからです。

今でこそシンガポールは、声高には言わなくなりましたが、
以前は毎年NDP時期になると、TVでは日本占領下にあった際の
映像を多く流していました。
シンガポールの歴史を辿れば、どうしてもそのことに触れなくてはならない。
また私は日本人であるが故に、子供の頃にこの国で様々な体験をしました。
周囲がどんなに大丈夫と言っても、私自身が身を持って経験しているので、
この意識は大事だと思っています。

この経験は、今まで私が歌手としての活動以外に、
両国の親善事業をプロデュースしたり、支援した根本の理由です。

NDPイベントの主催者は、日本人である事を承知の上で私を起用している訳ですが、
自分をどう紹介するか、ぎりぎりまで悩みました。

日本人だとあえて言うのか、言わないのか。

ステージに上がる直前、司会の方が、"sachiyo was born in Tokyo, raised in Singapore"と、
事務所が提供したプロフィールそのままに私を紹介し、
明確に"Japanese"とは言わなかったので、更に悩む所でしたが、
ステージに上がった際の大きな拍手と、観客の皆さんの温かい笑顔に励まされ、
私はこのように挨拶しました。

"I'm Japanese but I'm very happy to celebrate nation's birthday together with
all of you because this is my home country I grew up."

しかし。

ハプニングは別の所で起きました。

音響にトラブルが生じ、キーボードの音が出ない...。

前日にリハを行っているにも関わらず。

なんて落ち。

キーボードの弾き語りで歌うはずだった"月亮代表我的心"はお披露目ならず。

アルバムのカラオケを利用して"Michelle"は歌う事が出来て、好評でしたが...。

テレサ・テンさんの代表曲である"月亮代表我的心"は、過去に日本で
何度も歌ってますが、シンガポーリアンの前で歌うのは初めてだったので、
発音に相当気をつけて練習したのになあ...残念。

ただ、この晴れがましい舞台に立てたこと、本当にありがたく思っています。
私を大きな心で受け入れて下さった主催者の方々に感謝。
▼バックステージから
17AUG10_2.JPG

さて。
NDPが終わって、シンガポールは今度はYOG(Youth Olympic Games)が、
8月14日からスタートしました。
史上初の14才〜18才のアスリート達によるオリンピック。
シンガポールはその第一回目の開催地となりました。

私の周囲の日本人は「ユースオリンピックって盛り上がってるの?
一応凄い事なんでしょ?」なんてのん気な事を言ってる人達が多く、
あまり感心がないようですが、私の事務所やアルバムのプロジェクトメンバー、
ほとんどの人達がこのYOGに関わっているので、私の印象は全く逆。
全員大忙しで、メチャクチャ盛り上がっています。

TVでオープニング・セレモニーを観ましたが、
テーマソングを始め、セレモニー全編の音楽制作を手掛けているのは、
私のアルバムのプロデューサーだと、以前お話したと思います。
同じ音楽仲間として、私は本当に誇らしかった。
思わずみんなで連絡を取り合って「私達って凄いよね。」と、全員で自画自賛(笑)

最初の金メダルは、日本人女子が取ったようですね。

そしてここに来て、また嬉しい事が。
アメリカのマスタリング・エンジニアとやり取りを行っていますが、
実は最初に上がって来たドラフトがこちらの意図とは違う方向性のものが
上がってきてしまい、ここ一週間、どうやって立て直して行くか
私はずっと悩んでいたのです。

初の仕事相手と、ネットを通してのみ、顔を見て説明する事が出来ない状態で、
こちらの目指す音楽をどうやって伝えていくのか。
理論的に伝える為に、マスタリングに関しての技術的知識を得ようと
一生懸命勉強しました。
自分なりにコメントをまとめて、ミキシング・エンジニアのGeoffに投げ、
マスタリング・エンジニアに送る前に、ミーティングしたいと申し出た時、
Geoffは既に私のコメントをそのまま先方に送ってしまっていました。

「なんでー? あなた宛てに書いたものだから、率直に言い過ぎてるし、
 もう少し技術的に指示したかったから、送る前にミーティングしたいって言ったのに!」

するとGeoffは、「いや、コメントは非常に的確でプロフェッショナルだ。
技術的な指示も十分だと思ったので、そのまま送っていいと思ったんだ。
これで様子を見てみよう。」

そして返事はすぐに返って来ました。
こちらの意図がきちんと伝わっていると思える内容で、
具体的な方法論をつかんでくれたようでした。
こちらの指示に基づいてもう1回テストマスタリングを行うと。
sachiyoが納得が行くまでつきあうぞと。

伝わった!
しかもこちらのダイレクトな表現をそのまま受け止めてくれる度量の大きさ。
私は本当に嬉しかったのです。

NDP、YOG、そしてアルバムの制作を通して、私はもはや、
日本人だ、シンガポール人だ、アメリカ人といった次元を超えて、
いや正確には、それをきちんと踏まえた上で、個と個が互いに理解し合う為に
大事なことは何なのか。
今回、私は本当に勉強させて頂いてます。

私の好きな英語の格言に"Enthusiasm is contagious"という言葉があります。

熱意は伝染する。

アルバム制作に関わる全ての人達に、こちらの本気を理解してもらうための努力を、
私は最後までがんばって続けようと思います。

ゴールまであともう少し...いや、まだまだかな...。

2010年08月05日

まだまだbusy...and NDP

少しは安心して眠れるかと思いきや、ああ...やること山程、
まだまだ睡眠不足の日々は続いております。

ていうか、こんなに大変だ、大変だ、ばっかりブログに書いていいのか。
どこかのアイドルみたいに、今日はこんな素敵な事がありました〜サイコ〜!
とか書いた方がいいとは思っているのですが...すみません。

ジャケットの写真決めやら、デザインの方向性、
クレジットの詰めやら、thank you noteとか、
全てに目を通したい、自分の手できちんと書きたいと思うと、
またこだわりが止まりません。
私は自分で自分を忙しくさせている。

アルバムを作るというのは、ミュージシャンはレコーディングだけすれば
いいという話ではなく、結構それ以外の事が大変だったりします。
著作権や音楽出版の問題とか、色々あります。
もちろん一番大事な部分は終了したので、ドキドキしたりはしなくて済むんだけど。

音楽的な事では、アメリカのマスタリング・エンジニアさんとの
やり取りが始まりました。
前回のブログにも書きましたが、今回はマスタリングはボストンで行っています。
マスタリングとはアルバムのマスター、つまり原盤を作る最終工程で、
各曲の編集を行った後、今度は全曲を通しての音質、音圧や音量、
曲間秒数とか、音の出だし、終了後の処理などを調整する作業です。

制作者にとっては最後の音作り、そしてリスナーさんにとっては、
最初に聴いて頂く音を作っている訳です。
マスタリングによって、音のニュアンスや印象が決定づけられるので、
とても大事な最終作業です。
こちらの意向を正確に伝えないと、大変な事になります。

今回は、これまで5,000枚のCDをマスタリングし、
クラシックからエアロスミスまで多種多様な音楽を手掛け、
グラミー賞にもノミネートされた凄腕エンジニアさんとやり取りをしています。
おもしろいです!
まだ最初のドラフトが上がって来ていないので、早くこないかワクワクしてます。

さてさて、そんな所に、またまた舞台に上がる瞬間がやってきました。
なんと舞台はNDP。そう、ナショナルデー・パレードです。
8月9日、シンガポール最大の事業である独立記念日祝賀イベントで歌います。
国を5つの地域に区切り、各区域で祝賀イベントが開催されます。
私が出演するのはBishan地区。野外ステージ。
一つの区域の中でのイベントと言っても、国家事業なだけにかなり大掛かりです。
なんと観客は6,000人。
私が過去に出演したイベントの中では最大数となります。

でも、シンガポールでの野外ステージ。しかも真っ昼間。
ならではじゃないですか〜。楽しそうだなあ〜。焼けそうだ〜。

衣装は赤か白か、その両方の組み合わせか(国旗の色)など、
指定されているのも、何だかおもしろい。

NDPイベントに出演が決まって、ふと思った事がありました。
去年の今頃は、活動方針を模索していた状況で、
不安を抱えながら、NDPを家のTVで観ていました。

今年はアルバムを制作し、このNDPに今度は出演者として参加する。

自分では、アルバムの制作が長引いているので、少々焦っていましたが、
この1年で劇的な変化を遂げているのだという事に気付きました。

何も焦る事はないのだと。そしてアルバムの発売はいよいよ来月なのだから。

大きくジャンプする為に、しっかりかがんで準備しよう。

そしてそして、NDP! 楽しみます!

▼今年のNDP Theme Song "Song for Singapore"。
 私の好きなシンガポールのシンガーソングライターの1人、
 Corrinne Mayによる作品。今年は随分エモーショナルな楽曲ですね。