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2010年07月30日

Mixing終了!

またちょっと間が空いてしまって、すみません。
COMPASS Awards以後2週間、ミキシング(編集)に苦しんでました。
アルバム収録曲全11曲。
各曲性格が違うし、方向性も異なるので、1曲1曲シングルCDとしても成り立つように、
かと言って、同じアルバムの屋根の下に収めている意味合いもちゃんと
汲もうとしているからまあ大変。
編集が大変と言うと、そんなに修正してるのかと思われちゃうかもしれないけど、
そういう事ではありません。
ProToolsというソフトが登場して以来、様々なデジタル処理や加工が
出来るようになったのは事実ですが、今回私が最もこだわったのは、
ヴォーカルの立ち位置や、各楽器のバランス、音量や音質等についてです。
歌詞の意味合いを考えて、ヒロインの心をどこに置くのか。
どの程度のボリュームにするのか。
歌ってる空間は、ホールか部屋の中か。
臨場感をどのように出すか。
Audio files、つまりオーディオマニアにも納得して貰えるような音作りを
目指しました。

プロデューサーのAdamとRuthが抜けてからも、
エンジニアのGeoffと二人で取っ組み合って、最終仕上げに一週間を費やしました。
Geoffは私以外にも、シンガポールの国家プロジェクトを何本か抱えてますが、
「他のプロジェクトが終わった後、作業は夜でもいいかい?
 sachiyoのアルバムはじっくりやりたいし、その方がゆっくりやれるよ。」
と言ってくれて、だからスタジオ入りはいつも21時とか22時。 
そこから5、6時間かけるので、帰りは毎回明け方でした。

帰り道。
深夜、道はすっかり空いているので、タクシーはビュンビュン飛ばします。
高速から、シンガポールの夜景を眺めながら、音の方向性に迷った時は、
涙が出る日もありました。
精神状態の善し悪しによっても、音の聴こえ方が違ってくるので、
少し回復してから、もう一回聴いてみよう等、自分の状態のコントロールも必要でした。

家に3時とか4時に着いて、耳の中に音がこびりついて寝れないので、
ホットミルクにハチミツを混ぜたものを、両親を起こさないように、
キッチンでひっそりと飲む...なんて日も何回かありました。

全てを支えたのは、私がこのアルバムの「プロデューサーである」ということ。
だから泣き言は言わない。
指示や、意思表示、理由は明確に言う事。
かと言って、わからない時はカッコつけないで言う事。
「でも、わからな〜い。助けて〜!」ではなくて、
「ここの部分のこういう部分がわかりません。
 どのような方法を使えば、この音が明確になりますか?」など、
相手が答えやすくなるような質問をすることを心掛けました。
Geoffはいつもにっこり笑って、
「方法はAとB二つある。両方やってみて、両方のヴァージョンを作ろう。
 ここで判断出来なかったら、家に持って帰って聴いてごらん。返事は明日でもいいよ。」

9月発売は決定しているので、途中時間をかければ、
最後は睡眠時間度外視でやらなければならない事態が起きるのがわかっているのに、
彼は「sachiyoが、良しとする音を作ること」を、何よりも優先してくれました。

面白かったのは、レコーディングの際に決めていた曲順が、
ミキシング終了後には大幅に変わってしまったこと。
自分自身でストーリーを作って曲順を組み立て、
エグゼグティブ・プロデューサーである社長に提案、一発OK。

最後のミキシング日である昨夜、さすがにユンケルを2本持参して、
「Geoff、これお土産。Japanese Major Leaguerのイチローも飲んでるのよ〜。
 これ飲んで、今日は最後のひとがんばりしよー!」と言ったら、
「ああこれ、sachiyoがいつもレコーディングの時に飲んでた奴ね。
 何飲んでんだ?って、いつも不思議に思ってた。大丈夫。
 今晩の仕上げはそんなに大変じゃないよ。もったいないから取っておく。」
と言われ、何だか気持ちがほんわかしてしまいました。

最終日は所要時間1時間半。
21:30にスタジオ入りしたけれど、23時には作業を終えました。
何回も編集し直したので、Mix 3aとか、Mix 4bB1とか、
ファイルネームが色々あって、しかも5まで作ったけど4に戻ろうと
いった事もあったので、どれがファイナルミックスか確認するのに一苦労。
Mix 7までいった曲もありました。私は本当にこだわり過ぎ。
そしてついに全曲の最終ファイルと曲順を添えて、マスタリングに出しました。

今回はマスタリングはアメリカで行います。
何だかスターみたいでしょ?(笑)
日本人とシンガポール人が作った音源を、アメリカ人がマスタリングする。
さあ、どんな音になって帰って来るか。
「sachiyo、ここまで音にこだわったんだから、あなたアメリカに行って、
 直接エンジニアと話し合って来たら?」と言われましたが、
残念ながら、そんな時間はありません。
ジャケットの制作、プロモーションのプランニング等、
発売日までやる事はまだまだ山程あります。

全ミキシング、所要日数1ヶ月。
前作2枚とも、2日でやった事(それもありえない話ですが)を考えると、
大変な時間の掛け方です。
最初から最後まで、親身になって付き合ってくれたGeoffにひたすら感謝。
そして、自分の担当が終わってからも、
「迷ったり、悩んだりしたら、いつでも相談して。
 夜11時以降で良かったら、いつでも駆けつけるから。」と言ってくれた
ヴォーカル・プロデューサーのRuth Lingにもひたすら感謝。
彼女は今、Dick のミュージカルのピアニストとアレンジャーで、
毎日、13時〜23時までリハーサルを行っているのです。
そんな長時間リハを行った後に、来てくれると言ってくれたRuthの気持ちが
私は本当に嬉しかった。事実彼女は心配して、リハ現場から何度か電話をくれました。
甘える場所があったから、
「大丈夫。私はプロデューサーだから。ここは自分で決めないと。」と
答えられたのかもしれません。

Geoff、Ruthありがとう。私、やっと安心して寝れるよ。本当にありがとう。

▼GeoffとRuth。レコーディングが終了した日、ビールで乾杯した時の写真です。
 二人で"Cheers to sachiyo!!"と言ってくれています。"Cheers to both of you, too!!"
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2010年07月15日

15th COMPASS Awards

ご報告が遅くなりました。
日曜日にシンガポールの栄えある音楽祭である"COMPASS Awards"で
歌って参りましたが、お陰様で大変ご好評頂きました。

会場は1,000人程の音楽関係者で埋め尽くされました。
政府機関の方々も出席。
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ディナーショースタイルで、お食事は高級広東料理。
歌う前にフカヒレのスープを飲んだのは初めてかも(笑)
18:00からレセプション、19:00からスタート、私の出番は何と22:00です!
3時間も待たないといけない。しかも大賞者発表直前のパフォーマンス。

歌う前だし、緊張しているしで、スープ以外手をつけられない私に、
事務所の社長が、

「ここにいるみんな、友達だと思ってごらん。みんな温かい人達だよ。
 そしてこのテーブルに座っている我々全員が君の味方だ。
 何かあれば、すぐに駆けつけるから大丈夫!」

何だかシンガポーリアンならではの励ましのように感じました。
この言葉に、もの凄く救われた。
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テレビでお馴染みのニュースキャスターさんから、
"今年、シンガポールで英語アルバムを発売するlovely Japanese singer"と紹介され、
何だか恥ずかしかったけど、ドキドキしながらステージに立ちました。
たった1人の日本人。もの凄く注目されました!
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もう公の場所に発表したので、お話してよいと思いますが、
今回のアルバムには、予てからの念願だった、
Dick Lee氏より楽曲を提供して頂きました。
歌詞、メロディーともに本当に素晴らしく、何度歌っても新鮮、
歌う度に味わいが深くなっていくような奥深い曲です。
その曲をピアノの弾き語りで歌いました。
この音楽賞では常連のDickも、今年はご多忙に付き欠席。
私にとってはその方がありがたく、ご本人の前で弾き語りなどしたら、
緊張して歌えなかったと思うので...(笑)

1曲終えて、ステージ中央に立ち、ご挨拶しました。
「皆さんこんばんは。私の名前はsachiyoと言います。
 100%純粋な日本人ですが、幼少時代をシンガポールで過ごし、
 この国を第ニの故郷だと思っています。
 11年間の日本での歌手活動を経て、昨年シンガポールに戻り、
 現在、今年9月発売予定のアルバムを、ローカルのプロデューサーと
 ミュージシャンと共に制作しています。
 先程歌った曲は、アルバム収録予定の私の新曲でDick Lee氏より提供して頂きました。
 今度は私のオリジナル曲を歌いたいと思います。
 私がシンガポールで最初に友達になった女の子に書いた曲です。
 "Michelle"...聴いて下さい。」

そう。ついに"Michelle"、初披露となりました。
しかもこれだけの大舞台で。
たくさんの涙を経て、やっと日の目を見たこの曲。
完全に体に浸透した英語詞は、もう歌詞を見なくてもスラスラと歌える。
スポットライトを浴びて、メチャクチャ気持ちよかった!
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ステージ目の前に座っていた、アジアジャズ界の大御所、
Jeremy Monteiro氏が、終始ニコニコ見て下さって、
人一倍大きな拍手をしてくれたのが印象的でした。
そして会場一杯、割れるような拍手...本当に嬉しかったなあ。

歌い終わると、若いソングライターの方から、
「私の作品をぜひ聴いて下さい。」と言って、アルバムを渡されたり。
プレスの方に、
「最高にクールなパフォーマンスだったよ。いつかMichelleに会えるといいね。」
と言われ、歌の内容をきちんと聴いて下さっていて、感激しました。

テーブルに戻ると、事務所の仲間全員が拍手で迎えてくれて、
「よくやった!ローカル・マーケットへの最高のアピールになった。
 Michelle...やっぱりいい曲だ〜。」とのコメント。

しかし、私の第一声は、"Finally, I can eat! Excuse me, can I have a beer!"
みんな爆笑してました。

ご飯もそこそこに、マネージャーに、
「さあsachiyo、食べてる場合じゃないわ。お化粧直してプレスルームに行くわよ!」
と言われ、受賞者とパフォーマーは別室に呼ばれました。

プレスルームには、トップアイドルやコンポーザー達がわらわらと。
日本でもお馴染みのOlivia Ongちゃんや、アジアのスターJJ Lin君も居て、
みんな気さくにおしゃべりを。
シンガポーリアンは、本当にカジュアルでいいなあと思います。
▼アイドル達と
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Oliviaは以前から知っていて、事務所同士が提携している事もあって、
話が弾みました。でも、本格的に話したのは初めてだったかも。
結構日本語で話しかけて来られるので、驚きました。
「sachiyoも一緒に。こっち、来て下さい。大丈夫ですか? また今度ね。
 いつ会えるかな?」日本語、ガンガンです(笑) 本当に可愛らしい人。

"Top artist of the year"と"Top composer of the year"の二冠を受賞した
JJ Lin君は、さすがの風格でした。ファッションブランドも起ち上げて、
ノリに乗ってる感じ。

▼The Straits Times紙のネットTVに結構映ってました。
 観てみて下さい。何はともあれ、デビュー戦、終了です!

2010年07月11日

Mixing, Mixing...

毎日毎日、こんなに明け方まで仕事をしていて大丈夫だろうか...と時々思う。
只今、ミキシングの真っ最中。7曲、ほぼ終了した。
四六時中、ヘッドフォンやイヤホンを使って、細部に渡って音を聴き分け、
エンジニアさんに意向を伝えていく訳だが、本当に緻密な作業で耳が痛い。
音楽を聴いていない時も、音が頭の中で渦を巻いている。

前述のAdamと3曲終了後は、もう1人、
ヴォーカルプロデューサーのRuth Lingと8曲を取っ組み合っている。
彼女の事についてはまた今度色々ご紹介しようと思うが、この人も本当に粘り強く、
音楽への執着心がハンパじゃない。
もう1db(デシベル)どころか、0.1db単位で話し合っている気がする。
私達は本当に変態だと思う。

しかしこのミキシングという作業は、「どういう音を作りたいか」という事を
明確に表現するいい訓練になる。
前にも書いたが、Music is highly personal.
音楽は個人的志向が強く「シンプルに」と言っても、シンプルには個人差があるので、
「自分好みのシンプル」を理解して貰わないといけない。
以前日本のエンジニアさんが、「サボテンのような音を作って下さい」と指示され、
困った事があると言っていたのを思い出す。どんな音だ!(笑)

日本語でも難しいのに、英語で表現するのは更に難しい。
でも、この1、2ヶ月位で、英語での音楽表現や用語をだいぶ覚えた。
"Sibilance"(S,Z等で終わる単語を発音する時に生じるリップノイズ)なんかは、
英語ならではの問題だし、シンガポーリアンの中で多用されている
表現とかも色々あるわけで。
でも今やっている事は、ライブでエンジニアさんに音の意向を伝えるのに、
凄く役立つだろうなあ。

基本的には、yousendit(日本の宅ファイルみたいなもの)で音源を送って貰って、
メールでああしてこうしてと指示をして、ある程度エンジニアさんに編集して貰ったら、
スタジオに行って更に再チェック、そこでまた編集作業という繰り返しである。
この「メールで伝える」つまり文章で送っている所が、よい勉強になっている。

Adamと3曲、Ruthと8曲、ミキシングを終えたら、
総合プロデューサーとして、私とエンジニアさんの2人だけで、
更に最終検討をしようと思っている。
母に言ったら「あなたもしつこいわね。適当な所でやめられないの?」と言われた(笑)

はい。やめられません。
精魂込めて録音した音源、納得の行くまでとことんやるのみ。
エンジニアのGeoffも「最後の最後までつきあってやる。」と言ってくれてるし。

そんな中、昨日はちょっとだけ時間が出来た。
AdamとGeoffは、Indoor Stadiumで某ロックバンドのコンサート。
Ruthは、Singapore Expoで某大物歌手のコンサート。
うちの事務所は、制作と運営を担っているので、
メンバー全員出払ってしまって、誰も相手をしてくれなかったので(苦笑)
しかし、こうやって考えると、うちのメンバーはみんな大物なんだなあと
つくづく思う。

1人で黙々と作業をしている所に、「Expo、sachiyoも来るか」と
事務所のスタッフに言われ、出掛けることに。
やる事がたんまりあるので、1時間半だけ拝聴して帰って来たけれど、
楽しかった。全編中国語だったので、全部は理解出来なかったけど、
中国人のライブはエンターテイメント性が強いなあといつも思う。
Ruthの演奏も良かったし。

というところで、人の話をしている場合じゃない。
ついに来ました。
ワタクシ、sachiyoのデビュー戦。
アルバム発売前にいきなりの大舞台です。
明日11日、シンガポールの音楽賞の一つである"COMPASS Awards"で、
ゲストパフォーマンスを行います。日本人歌手としては初の出演になります。
Swissotel Hotelの"Raffles Ballroom"と言えば、1,500人は入る...。
FNS歌謡祭、新高輪プリンス"飛天の間"といった所か...。
"COMPASS"は日本で言う所のJASRACみたいなもので、こちらの著作権管理団体。
作詞作曲大賞を始め、この1年で、シンガポールの音楽シーンに最も功績を残した
ミュージシャン達が表彰されます。
シンガポールの音楽業界の主要人物、団体が一同に集結する場所で...歌うのです。

大丈夫かな...アタシ?
ちょっと緊張するけど。
かなり緊張するけど。
がんばれます。
それだけの事をやって来たのだから。
サウンドチェックでは、エンジニアさんに音を明確に伝えられそうだし。
サポートしてくれるスタッフも居るし。
ちゃんとやらないと。

という訳なので、寝て明日に備えます。
おやすみなさい。

2010年07月03日

再見、Mr.Producer

今日、"Michelle"を含めた3曲のミキシングを終えました。

ごめんね。
日本からたくさんメールを頂いていて、
お返事しないままブログを書くのは心苦しいのですが、
今の気持ちを少し書いておきたいのでお許しを。近日中にお返事します。

終わった後に涙が出るかな?と思ったのですが、また泣かなかった。
何だか晴れ晴れとした気持ちというか、非常に穏やかな心持ちで居ます。

この3曲を担当した例の鬼プロデューサーは、ここで一旦手を引く。
楽曲のアレンジと、プロデュースという大役を引き受けてくれた。
3月からアレンジを始めて、たくさんの、本当にたくさんの苦楽を共にした。
くじけそうになった時、「君なら絶対にやれる」と私を何度も励まし、
最後まで私を信じ続けてくれた人だ。
担当した3曲だけではない。
本当にあらゆる事に相談に乗って貰った。
同年代で、昔のシンガポールと今のシンガポール、同じ時代を見て来た。
デジタルとアナログのバランスが私には丁度良く、一緒に居て心地のよい人だった。

今日ミキシング中、

「ここのピアノのフィルいいよね。」とエンジニア。

「ああ、これは彼女の提案。sachiyoは俺のフィルが気に入らなくて、
 ここ何度かやり直したよね。最後には"こう弾くのよ!"って自分で弾いてみせてさ。
 こいつただもんじゃないと思った!(笑)」とプロデューサー。

「そんな事あったねー。ごめんねー。」と私。

かと思えば、

「ここはアレンジが良くて、歌詞とクラッシュしていたので、
私は滅多に歌詞よりメロディーを優先しないんだけど、歌詞を変えたのよー。
 ここはアレンジに負けた場所だわ。」と言って、みんなで笑って。

彼は、デモを何度も何度も作り替えて、私の要求にとことん応えてくれた。
そしてどんな質問をしても、明確な返事が返って来た。
私が指示した内容を周囲に話したら、
大物プロデューサーに対して、大変勇気ある行為だったようで、
みんな冷や汗をかいていた。怖いもの知らずとはこういうこと。
でも、彼はそれをとても面白がってくれた。

ミキシング前に、Michelleとの写真や、
Michelleと一緒に遊んで、実際に住んだ家の写真をみんなに見せた。
30年以上も前に住んだ家は、3年前まで立て壊されずに残っていた。
写真は9年前に撮ったもので、
「今はないとは言え、リノベーションも行わずに最近まで同じ形のまま残っていたのは、
 シンガポールでは奇跡だね。」とみんな感心していた。
写真を録った時に拾ったプルメリアの花も押し花にしてアルバムに入れていたので、
「Michelleは本当にあなたにとって、特別なんだね...。」と、
みんなでしんみりしながら、スタジオに入った。

"Michelle"という楽曲は、私にとって本当に特別だった。
今回、1stアルバムの収録内容とは大幅に方向性を変え、非常に現代的な
アレンジになったが、素直さや素朴さ、誠実さはきちんと残っている。
録音の失敗を乗り越えて、とても落ち着いたヴォーカルを残す事が出来た。
細部に渡ってみんなで音を検討して、音楽が段々地に足が着いて来て...
納得の行く形で、ミキシングを終える事が出来た。

別れ際、プロデューサーに、
"sachiyo...thank you for everything."と言われ、

「何であなたが言うの? 私があなたに言わなくてはならないのに。
 あなたが居なければ、私はきっとここに辿り着く事が出来なかった。
 Thank you for everything...」と返事をした。

「今度はぜひ、ステージ上で。」
 ライブでの共演を誓い合い、握手して別れた。

彼のメインの楽器はギターだが、ピアノにベースにドラムもこなす。
それが全て超一流レベルという驚異的なMulti instruments playerである。
その上、管楽器から弦楽器のアレンジまで。
基本はジャズミュージシャンだが、全ジャンルに精通し、
小編成からオーケストラまで...まさにマエストロ。
 
彼は、明日から長期間、香港とアメリカに行く。
世界が必要としているプロデューサーだ。
一緒に仕事が出来たことを誇りに思う。
ありがとう、Adam Lee。

Adamは、来月シンガポールで開催される"Youth Olympic Games 2010"の
オフィシャル・テーマソング"Everyone"のアレンジも手掛けています。
5大陸の若手代表アーティストによる共演。ストリングスの録音は北京です。
相当大変だったらしい。
▼ぜひ聴いてみて下さい。